法人を設立したら様々な届出書を提出する必要があります。今回は提出すべき最低限のものをまとめてみました。
設立届出書
法人設立届出書を管轄の税務署・各都道府県・各市区町村に提出する必要があります。届出期限は税務署の場合、設立から2か月以内です。また提出の際に定款の写しなどの添付も必要となります。
青色申告の承認申請書
義務ではないですが、青色申告をすることで様々な恩恵を受けられます。
- 欠損金の繰越控除→その事業年度に欠損金(税務上の赤字)が生じた場合、翌期以後10年間は黒字と相殺できる
- 少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例→取得価額30万円未満の固定資産を購入した場合、合計300万円まで一括で費用計上できる
- 減価償却の特別償却や特別控除
など税制メリットを受けられますので、提出するようにしましょう。
提出先は税務署となります。提出期限ですが、設立事業年度よりこの制度を受けたい場合は、①設立の日以後3か月を経過した日 ②設立第1期の事業年度終了の日 のうち早いほうまでとなります。
給与支払事務所等の開設届出書
会社が社長やその他従業員に対して給与を払うときは、この届出書を税務署へ提出します。届出期限は1か月以内です。この届出書を提出することで、給与から天引きする所得税についての納付書が届くことになります。
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
給与から天引きした所得税は、原則として給与を支払った月の翌月10日までに国に対して納税をしなければいけません。ただし、従業員が10人未満の場合に、納付を年に2回(1月と7月)にまとめることができます。提出先は税務署です。提出期限は特に定めがありませんが、提出した日の翌月に支払う給与から適用されます。
事前確定届出給与に関する届出書
役員報酬は毎月定額にしないと費用となりませんが、賞与を出すこともできます。株主総会や取締役会にて、定めた日に定めた金額を支給することを決議をする必要があります。そして、実際に届出通りに支給した場合に損金(税務上の費用)として認められます。提出先は税務署で、期限は設立の日以後2か月を経過する日までとなります。
おわりに
届出書は期限が定められており、期限内に提出しないと適用が翌期からになったりしてしまいます。法人設立時は、本業に集中したいところですが、会計・税務面においても決算時になって後悔しないように準備をしていきましょう。